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そのライフプラン、親の介護費用まで考えていますか?

なぜ子どものライフプランが重要なのか?

40代・50代の方々は、子どもの教育費、住宅ローン、自身の老後資金や介護費用など、様々な経済的な課題を抱えています。

 

かつての親世代は、年功序列で給料が上がり、将来の生活設計を漠然と描くことができました。

 

しかし、現代では経済の先行きが不透明で、計画なしに将来を見通すことが難しくなっています。

 

こうした状況では、ライフプランを作成し、ある程度の方向性を見出すことが重要です。

 

真っ暗な夜道を手探りで進むよりも、道しるべを持って行動したほうが、安心感が高まります。

 

ライフプランを作成することで、以下のようなメリットがあります。

  • 家計の全体像が明確になる
  • 将来必要となる資金が可視化できる
  • 資金不足が予測される場合、早めの対策ができる

特に老後資金の中でも、介護費用は大きな負担になりがちです。

 

介護費用をシミュレーションしておくことで、将来の見通しをある程度立てることができるでしょう。


ライフイベントごとに必要な資金を把握し、不足が予想される場合には、どのように補うのかを検討することが重要です。

 

早めに具体的な対策を講じておくことで、将来の不安を軽減でるのではないでしょうか。

 


自分のライフプランを考えると、親のお金の管理が気になり始める

 

自分のライフプランを考え始めると、親のお金の管理が気になってくることがあります。

 

将来設計を立てる過程で、親が健在であれば自然と親のことも頭に浮かぶでしょう。

 

「そういえば、親が介護状態になったとき、ちゃんとお金は足りるのだろうか?」


そんな不安が出てくると、親に状況を尋ねたり、必要に応じて親への仕送りや支援を見越した「予備費」を自分の家計に組み込むようになるかもしれません。

 

逆に、親の家計や資産の状況が全く分からないと、自分の家計に思わぬ影響が及ぶリスクも高まります。

 

たとえば、あるご相談では、2人兄弟のうち兄はライフプランを立てており、将来に備えた資金計画も万全でした。


しかし、弟と父親は無計画で、母親の介護費用がどの程度かかるのかすら把握していなかったのです。

 

結果的に、父親の自宅を売却して介護費用を捻出する話が進み、当面の費用は兄が立て替えることになりました。


このケースでは、将来的なトラブルを避けるために、家族間で借用書を取り交わすことになりました。

 

 

このように、自分のライフプランを作成することが、親のお金の管理状況を見直すきっかけとなり、家族全体の資金計画につながることもあります。


さらに、事前に家族で話し合っておくことで、金銭トラブルを防ぐことにもつながります。

 


事前に親の財産管理を考えておくべき理由

親が認知症などで判断能力が低下すると、銀行口座からの引き出しや各種契約ができなくなります。

 

その結果、介護費用を一時的に子どもが立て替えざるを得ない場面も出てくるかもしれません。

 

しかし、子ども世代も自分の生活で手一杯なことが多く、親の介護費用まで負担するのは簡単ではありません。

 

だからこそ、早めに「親の財産をどう管理するか」を家族で話し合っておくことが大切です。 

 

話し合いのきっかけとしては、例えば次のような方法もあります。

  • 同級生や知人の親の事例を話題にする

  • 将来、介護が必要になったときのリアルなシミュレーションを一緒に考える

  • 親の価値観や希望を尊重しながら、いくつかの選択肢を提示する等

 

ただし、親がまだ元気で働いている場合などは、親の尊厳を損なわないよう、言葉の選び方や伝え方に十分な配慮が必要です。

 

こうした会話を通じて、いざというときに慌てずに済むよう、家族で備える意識を持つことが大切です

 


子ども世代が親の財産管理に関わる方法

親が元気なうちに財産管理の準備を進めておくことは、将来的なトラブルを防ぐうえで非常に重要です。

 

特に、80歳を迎えるころになると、「そろそろお金のことを考えておかないと」と実感する方が増えてきます。

 

最近では、90歳を超えても元気に暮らしている方が多く、長寿を前提にした資金計画の重要性がますます高まっています。

 

ただ、親のほうから積極的に動いてくれるとは限らないため、子どもがさりげなく声をかけて促してあげる必要があるかもしれません。

 

とはいえ、親子という関係だからこそ、親がなかなか話を聞いてくれないこともあるでしょう。

 

そんなときは、信頼できる親せきや専門家など、第三者を交えて話すことでスムーズに進む場合もあります。

 

具体的には、まず親の資産を整理し、どのような財産があるのかを家族で情報共有しておくことが挙げられます。

 

そして、介護が必要になったときの資金準備についても事前に話し合い、家族信託任意後見制度遺言などの制度についても検討し、必要に応じて早めに手続きを進めておくことが望ましいでしょう。

 

また、家族で介護費用をどのように負担していくのかを話し合っておくことも大切です。

 

親の年金や貯金だけで介護費用をまかなえるのか、足りない場合は誰がどのように補うのかをあらかじめ明確にしておくことで、将来的な家族間のトラブルを未然に防ぐことができます

 


まとめ

子ども自身のライフプランを考えると、自然と親のお金の管理が気になってくるものです。

 

その中で、「親の介護費用はどうやって捻出するのだろうか」「自分が支援する必要があるのだろうか」など、さまざまな疑問が浮かんできます。


もし、経済的支援が必要であれば、どのくらいの金額が必要なのかと、具体的な金銭面も気になるでしょう。

 

親が将来、介護が必要になった場合にどうするかを話し合うことで、介護費用についての方向性も見えてきます。


ただし、話の進め方や切り出し方には配慮が必要です。

 

親子だからこそ、うまく話が進まないこともあります。


そのようなときは、信頼できる親せきや専門家など第三者の力を借りて話し合いを進めるのも一つの方法です。

 

必要に応じて、家族信託や任意後見契約、遺言などの制度を活用し、親が判断能力のあるうちに備えておくことで、将来の不安を減らし、安心した暮らしに近づけることができます。

 

今できることから少しずつ始め、家族の将来を守るための一歩を踏み出しましょう。

 

また、もし今、親の介護が心配なら、ぜひ一度、「介護とお金そなえプラン」を検討してみてください。

 

あなたとご家族の未来の安心をサポートします。

 

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