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親の介護費用が心配な方へ/仕事と介護を両立するために今から考えておきたい3つのポイント

「親の介護が始まったら、どのくらいお金がかかるのだろう。」
「親の年金や預貯金だけで介護費用は足りるのだろうか。」
「仕事を続けながら介護できるだろうか。」

40代、50代になると、このような不安を感じる方は少なくありません。

 

生命保険文化センターの2024(令和6)年度「生命保険に関する全国実態調査」によると、介護費用は在宅介護で月額約5万円、施設介護では月額約14万円(アンケート結果より)。しかし、介護期間や介護方法、親の状態、家族構成などによって実際の費用は大きく異なります。

そのため、「平均でいくらかかるのか」という数字だけを気にするのではなく、自分の家庭ではどのような介護が必要になりそうかを考えることが大切です。

 

私自身も、東京に住みながら山口県に住む親の遠距離介護を経験しました。介護費用だけでなく、交通費や時間の負担、緊急時の対応など、お金だけでは解決できない問題にも直面しました。その経験から実感したのは、介護は一人で抱え込まず、長期間続くことを前提に考えることが何より大切だということです。

 

介護費用は、まず親の年金や預貯金などの資産で賄うことが原則です。そのためには、親の資産状況を把握し、必要なときに使える状態にしておく必要があります。認知症になると、預金の引き出しや保険の手続き、不動産の売却などが難しくなることもあります。早いうちから家族で話し合い、必要に応じて財産管理の準備を進めておくことが安心につながります。

認知症になると財産管理はどうなる

 

また、公的介護保険だけですべての費用を賄えるわけではありませんが、高額介護サービス費、高額医療・高額介護合算療養費制度、公的介護保険施設利用者の食費・居住費の軽減制度、医療費控除、障害者控除など、負担を軽減できる制度もあります。利用できる制度を知り、必要な手続きを行うことで、介護費用を抑えられる場合があります。

公的介護施設での軽減制度はこちら

 

私がご相談で大切にしているのは、介護費用だけを見ることではありません。親の年金や預貯金でどこまで対応できるのか、ご自身の住宅ローンや老後資金に影響はないのか。「親のお金」と「自分のお金」の両方を整理しながら、そのご家庭に合った介護の備えを一緒に考えています。

 

また、親の問題は介護だけで終わるものではありません。介護が始まると、認知症などにより判断能力が低下し、預貯金や不動産などの財産管理が難しくなることがあります。そして、その先には相続という問題もあります。

だからこそ、私は「介護」「判断能力の低下への備え」「相続」を別々の問題としてではなく、一連の流れとして考えることが大切だと考えています。同じ介護でも、ご家庭によって状況や選択肢は異なるため、それぞれのご家庭に合った備えを一緒に考えていきます。

 

介護は、ある日突然始まることがあります。とはいえ、親が元気なうちは「まだ大丈夫」と感じ、準備まで進められない方がほとんどです。私自身もそうでした。

実際、このような話を聞いたり記事を読んだりしても、「そのうち考えよう」と思い、そのままになってしまう方が少なくありません。しかし、親が倒れたり認知症になったりしてからでは、多くのことを短期間で決めなければならず、選択肢も限られてしまいます。

 

 

だからといって、元気なうちにすべてを決める必要はありません。

まずは、ご自身でできることから始めてみてはいかがでしょうか。例えば、ご自身のライフプランを確認し、「親の介護が始まったらどこまで支えられるのか」「仕事と介護をどのように両立するのか」を考えることは、今日からでも始められます。

 

 

その上で、親と話し合える機会があれば、年金や預貯金などの資産はどのくらいあるのか、介護が必要になったらどのような生活を希望しているのかなどを確認しておくと、いざという時の選択肢が広がります。親の資産を把握したり、必要なときに使える状態にしたりするためには、親子(家族)で話し合い、協力することが欠かせません。

親の介護で家族での話し合いは大切

 

介護への備えは、何から始めればよいのでしょうか。私がご相談で大切にしているポイントは次の3つです。

  • 自分のライフプランを確認し、親の介護費用をどこまで負担できるか考える

親の介護は大切ですが、ご自身にも住宅ローンや教育費、老後資金があります。介護と仕事を両立できる方法や勤務先の制度も確認しながら、無理なく支援できる範囲を考えることが大切です。

  • 親の財産を把握し、利用できる状態にしておく

親の年金や預貯金、生命保険、不動産などを確認し、介護費用をどのように賄うのかを考えておきましょう。また、認知症になると資産が使いにくくなることもあるため、元気なうちから家族で話し合っておくことが重要です。

  •  利用できる制度は積極的に活用する

 

公的介護保険だけでなく、高額介護サービス費や医療費控除、障害者控除など、負担を軽減できる制度があります。お住まいの自治体独自の支援制度もありますので、知らないまま利用しないのはもったいないことです。

このような不安をお持ちの方は、一人で悩まず、早めに相談することをおすすめします。

 

私はファイナンシャルプランナー・行政書士として、介護費用だけでなく、認知症による財産管理や、その先の相続まで見据えたご相談をお受けしています。親のお金とご自身のお金の両方を整理しながら、ご家庭に合った備えを一緒に考えています。

 

介護が始まってから慌てないためにも、元気な今だからこそできる準備があります。将来の安心のために、「今できる準備」を一緒に考えてみませんか。