暗号資産投資入門:初心者が知っておくべき基本と注意点

ビットコインなどの暗号資産をよく聞きますが、どういったものでしょうか。

その前に、国民生活センターによると「インターネットを通じて電子的に取引される、暗号資産(仮想通貨)に関するトラブルの相談」が寄せられています。

以下、国民生活センターの引用です。

  • SNSで著名人が勧める投資に興味を持ち、掲載されていたリンク先にアクセスして個人情報を登録した。その後電話で指示されて暗号資産への投資金をカード決済したが怪しい。
  •   知人に暗号資産の自動売買ソフトを使用すると儲けられると勧められた。さらに人を勧誘すると紹介料が得られるという。
  • 知人から儲かると言われ暗号資産の投資を始めたが口座から出金が出来ない。追加入金すれば出金出来ると言うが不審だ。
  • SNSで知った投資家に暗号資産のレンディングを勧誘され海外の業者に暗号資産を送金したが、満期が来ても出金できない。
  • マッチングアプリで知り合った女性から暗号資産の運用を勧められた。儲かったので引出を求めたら税金を請求された。

このような相談事例になりますが、当センターの方で防止のポイントも記載されています。

 

  • 暗号資産の投資を勧める相手からの勧誘をうのみにしない
  • 暗号資産交換業の登録業者か確認し、無登録業者とは取引しない
  • 取引内容やリスクが十分に理解できなければ契約しない
  •  少しでも不安に思ったら早めに消費生活センター等に相談する

 

参照 国民生活センターより

暗号資産とはインターネット上でやり取りできるお金のようなもの

暗号資産とはインターネット上でやりとりできる財産的価値。「資金決済に関する法律」において、次の性質をもつものと定義されています。

1)不特定の者に対して、代金の支払い等に使用でき、かつ、法定通貨(日本円や米国ドル

   等)と相互に交換できる

2)電子的に記録され、移転できる

3)法定通貨または法定通貨建ての資産(プリペイドカード等)ではない

※日本銀行

 

https://www.boj.or.jp/about/education/oshiete/money/c27.htm

つまり、インターネット上で使えるお金のようなもので、特定の国に属さない国際通貨です。

暗号資産は20205月から改正資金決済法が施行されたことに伴い「仮想通貨」から「暗号資産」に変わりました。なお、代表的な暗号資産としては、ビットコインイーサリアムなどがあります。エルサルバドルではビットコインを法定通貨としています。

NHKニュース

 

https://www3.nhk.or.jp/news/contents/ohabiz/articles/2024_0314.html

 

暗号資産投資を始めるには

暗号資産での投資を始めるときに、口座開設が必要です。開設するときには、金融庁のホームページで登録されている業者か否かを確認しましょう。

※金融庁 暗号資産関係

https://www.fsa.go.jp/policy/virtual_currency02/index.html

 

取引所を決めた後は、その決めた取引所のアプリをインストールして本人確認書類など指示通りに進むと早ければ当日中に口座開設ができます。開設後は開設した口座にお金を入金します。

 

買い方が2通りありますが、初めての取引の時にはこの2つの違いがわかりません。一つは販売所、もう一つは取引所です。

 

  • 販売所は、暗号資産交換業者とユーザーの取引で販売所が決めた値段で売買。
  • 取引所はあくまでもユーザー同士での売買。

買いたいとき(売りたいとき)に買うことができるのが(売ることができるのが)販売所、相手が見つからなくて売買が成立しない場合があるのが取引所であり、その分手数料は安い(または無料)

初めて投資をするならビットコインかイーサリアム

暗号資産は価格の上下が激しいですので、あくまでも余裕資金での投資を心掛けましょう。また、価格変動が激しいので、毎月決まった時期に一定額(最初は少額で)を購入するドルコスト平均法で長期運用を検討してみるのもどうでしょうか。

 

初めて暗号資産に投資する人は、投資対象として広く認知されているビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)が理想的な選択肢と言えるでしょう。これらは歴史的に見ても成長を遂げており、安定性と信頼性を持ち合わせています。

 

ただし、暗号資産は相場の変動が激しいので、気分的にはジェットコースターにのっている感じかもしれません。あくまでも余裕資金で少額からの長期積立投資を心掛けましょう。

 

※ 参考資料 暗号資産取引で雑収入状況 確定申告 令和6年5月国税庁

 

なお、以下、日本銀行のホームページからの注意事項です。

「暗号資産は、国家やその中央銀行によって発行された、法定通貨ではありません。また、裏付け資産を持っていないことなどから、利用者の需給関係などのさまざまな要因によって、暗号資産の価格が大きく変動する傾向にある点には注意が必要です。

 

 ※日本銀行

参考 金融庁 パンフレット

金融庁説明資料(近年の資金決済制度の動きについて)2023年5月24日

まとめ

 

ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産に関する情報を耳にすることが多くなりましたが、投資を行う際は、余裕資金で行うことが基本です。

 

まず、暗号資産に投資を始めるには、取引所の口座を開設する必要があります。開設する際には、必ず金融庁のホームページで登録業者かどうかを確認しましょう。信頼できる業者を選ぶことが重要です。

 

取引所を決めた後、所定の手続きを経て口座にお金を入金します。暗号資産の購入方法には「販売所」と「取引所」の2種類があります。それぞれに特徴があるので、自分に合った方法を選びましょう。

 

暗号資産の投資を始める際の基本は、「長期・積立・分散投資」です。暗号資産はテクノロジーの発展によって、今後もさらなる成長が期待されていますが、価格の変動が激しいため、リスクを抑えた投資を心掛けましょう。

 

投資を始める前には、国民生活センターの事例日本銀行金融庁の公式ホームページで十分にリスクや注意点を理解してから行動しましょう。特に、暗号資産は価格の変動が激しく、投資初心者には慎重に行うことが推奨されます。

 

また、暗号資産は将来の介護費用の捻出にも一部役立つ可能性がありますが、長期的な視野で慎重に運用することが重要です。

 

※投資はあくまでも自己責任になります。

ご参考 暗号資産を国民経済に資する資産とするための緊急提言 自由民主党政務調査会 令和6年12月19日