親の介護は、ある日突然始まることがあります。
「まだ元気だから大丈夫」
「介護はもっと先の話」
と思っていても、
- 転倒による入院
- 認知症の症状
- 病気による身体機能の低下
などをきっかけに、家族の生活が大きく変わるケースは少なくありません。何も準備していない状態で介護が始まると、
- 誰が介護をするのか
- 介護費用をどうするのか
- どこに相談すればよいのか
などが分からず、家族が慌ててしまうこともあります。そのため、親が元気なうちから、
- 介護についての基本知識
- 介護費用
- 相談先
- 家族の役割分担
などを一度話し合い、想定しておくことは大切です。親の介護は、家族の生活に大きな影響を与えます。
事前に少しでも準備をしておくことで、突然介護が始まった場合でも、落ち着いて対応しやすくなるでしょう。
親の年齢や健康状態を把握し、介護保険サービスを知っておきましょう
介護が必要となる状態について具体的に考えてみましょう。親はいつまでも元気ではありません。年齢を重ねるにつれて、病気や認知症などのリスクは高まっていきます。
ある高齢者の方が、
「1歳年をとるごとに病気が1つ増え、お金は減っていく」
と話していましたが、私自身も親の介護を経験する中で、その言葉を実感しています。
親は年々、心身ともに変化しており、どのような健康問題に直面するかは人それぞれです。
例えば認知症では、会話が徐々に成り立たなくなったり、昼夜逆転によって家族の負担が大きくなることがあります。
また、身体機能が低下すると、食事・入浴・トイレなど日常生活の場面で家族の支援が必要になることもあります。
このように、介護は家族に精神的・身体的・経済的な負担を与える場合があります。
親の健康状態の変化に早めに気付くことで、介護が必要になる前から計画的に準備を進めやすくなります。
公的介護保険制度を利用することで、介護サービスや介護用品のレンタルなどを利用できる場合があります。
親が介護になった場合、まずは相談先が重要なポイント
親が介護になったときには、どこに相談すればよいかも大変重要なポイントです。介護に関する相談には多くの複雑な要素が含まれており、専門的な知識が求められることがあります。
特に、親がどのような支援を必要としているか、どのようなサービスが適切かを見極めることは、私たち家族にとって大きな負担となる場合があります。
特に初めて介護を経験する家族にとっては、何から始めればよいのか分からず、不安を感じることも少なくありません。
相談先としては、まずは親の住所地を管轄している「地域包括支援センター」です。地域包括支援センターでは、介護の手続き方法や在宅介護のサービス、福祉制度について詳しく教えてくれます。
(※参照地域包括支援センター厚生労働省)
その他では、親の住んでいる「役所の介護保険課」、「社会福祉協議会」などが相談窓口になります。専門的な知識を持ったスタッフからのアドバイスを受けることで、迷ったときの選択肢や方向性が整理され、精神的な負担も軽減しやすくなります。
介護に関しては「知らない」を理由になかなか行動にうつせないかもしれませんが、情報があれば安心感が生まれますので「地域包括支援センターなど」を積極的に活用しましょう。
親の介護費用はいくら?事前に考えたい資金計画
介護を見据える際、最初に考慮すべきなのは資金計画です。介護に伴う費用は非常に多岐にわたるため、日常生活にどのような影響を与えるのか、特に将来の生活設計にどのくらいの介護費用が必要になるのかをある程度見越して計算する必要があるでしょう。
なお、当然、今の段階では全く見当がつかないので、概算の概算という形にはなるでしょう。しかも軽減制度なども内容が変わったり、介護サービスの利用者負担が増加したりするでしょうから。
介護には多くのお金がかかりますので、早い段階から必要な介護費用を試算することが大切です。例えば、自宅で介護するのか、それとも、施設に入居するのかでも介護費用は変わってきます。また、施設介護でも有料老人ホームに入居するのか、介護保険施設に入所するのかでも介護費用は違ってきます。
これらをもとに、親自身の生活水準や介護の必要度に応じた具体的な金額を把握することで、将来的に少しでも介護費用に関して心配なく円滑に進めることができるでしょう。また、利用する介護サービスによっても金額は変わりますので、複数の選択肢について予算を考えることが必要ではないでしょうか。
親の介護では「お金」と役割分担で揉めやすい
親が介護になった場合に備えて、家族の役割分担を考えることも重要です。介護は、介護になった人にとって一番身近な人の負担が大きくなる場合が多いのではないでしょうか。
介護が一人に集中しないよう、家族で協力しながら役割分担を考えることが大切です。役割分担することで、それぞれの負担が軽減され、介護になった親だけではなく、家族全員にとってより良い介護が実現できるでしょう。
具体的には、介護の直接的なサポートは誰が行うか、経済的な支援や情報収集などは誰がどのように負担するのかなど家族全員で話し合って決めておくことが有効でしょう。
また、口頭だけではなく、合意書など簡単なものを締結することによって後々言った言わないのトラブル防止にもなるのではないでしょうか。
※参考 親の介護が必要になったら?負担を軽くするコツとトラブル解決策 朝日新聞Reライフ.net
家族だけでの話し合いが難しいと感じたら
親の介護に関する話し合いは、どれだけ仲の良い家族でも感情のぶつかり合いや、価値観の違いが表面化しやすいものです。
とくに次のようなケースでは、話し合いがうまく進まないことがあります。
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きょうだいで「大切にしている考え方」が違う
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負担感に差がある
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介護の経験や知識がばらばら
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誰か一人だけが実務を担っている
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「勝手に決められた」と感じてしまう人がいる
こうした状況では、家族だけで解決しようとすると、かえって溝が深まってしまうことも珍しくありません。
そこで一つの選択肢として、第三者の専門家を交えて家族会議を行う方法 があります。
第三者が入ると、次のような効果があります。
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感情的になりにくくなる
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「言った・言わない」を防げる
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情報が整理され、全員が同じ土台で話せる
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中立的な視点が入ることで、誰かが責められる空気を避けられる
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落としどころが見つかりやすい
とくに介護や金銭管理の話し合いは、前提となる情報(親の収支・貯金・介護の実態など)が揃っていないと合意に至りません。
介護やお金の話し合いでは、必要に応じて行政書士やファイナンシャルプランナーなど第三者の専門家を交える方法もあります。
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親の収支・資産・介護状況の整理
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家族全員が同じ情報を持つためのサポート
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家族間の話し合いの交通整理(中立・公正な立場)
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必要に応じた合意内容の文書化
といった形で、家族が冷静に決めていける環境づくり を支援しています。
「どう話せばいいかわからない」
「姉弟で認識が違っていて進まない」
「感情的になるので第三者がほしい」
といったお悩みがある場合には、無理に家族だけで抱え込まず、専門家を交えてみるのも一つの方法です。
まとめ
親の介護は、ある日突然始まることがあります。
特に、親の介護では「どこに相談するか」が重要です。
相談先は、親の住む住所地を管轄する地域包括支援センターを真っ先に思い出しましょう。
その他、公的介護保険制度や自治体独自のサービスの概略、介護にかかるお金の概要、そして家族間の役割分担を明確にすることで、親の介護に対する負担感を軽減し、円滑なサポートが可能になるのではないでしょうか。
また、介護や生活に関するさまざまなテーマについて、介護ポストセブンでも取り上げています。こちらの記事もぜひご覧ください。
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