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老後のお金、足りますか? キャッシュフロー表で将来の安心を手に入れる

ライフプランとは?

ライフプランとは、私たちが持つ夢や希望、目標などの実現のための行動計画であり、実現するための人生の設計図でもあります。

 

たとえば、教育資金を含むプラン、働き始めた後のキャリアプラン、家庭を築くための結婚や子育てに関する計画、さらには円満な退職後の暮らしまで、人生の各段階に応じた計画が含まれます。

 

ライフプランは、個人や家族の将来像を描き、それに基づいて必要な資金や行動を整理するためのツールであり、人生における安心感や方向性を得るための手助けとなります。

 

具体的には、子どものいる家庭の場合、「七五三や幼稚園・小学校・中学・高校・大学など」の教育資金の準備や就職時期の選定から始まり、結婚式の費用、マイホーム取得に時期や住宅ローンなどの住宅資金、退職後の年金や医療費、老後の生活資金など、多岐にわたる項目を検討することになります。

 

ライフプランは、自己理解を深め、将来に向けた具体的な行動を促すための重要なツールとなります。

 

たとえば、明確な目標設定により、日常の小さな選択にも意味が生まれ、より充実した生活設計を可能にします。

 

また、教育資金を例にすると、必要となる時期や金額を見積もることで、「学資保険で準備」するのか、「預貯金で準備」するのか、もしくは「投資信託などに投資して準備」するのかを検討することが可能になります。

 

その他にも、結婚や住宅取得を見据えたライフプランを作成すれば、資金計画を立てやすくなり、将来に向けた具体的な目標設定が可能になります。

 

このように、計画的な資金の流れを確保することで、将来に対する漠然とした不安を軽減し、安心して日々の生活を送ることができるようになります。

 

ただし、人生の目標や状況は時間とともに変化していくものです。

 

たとえば、「3年後にマイホームを持ちたい」と考えていても、環境の変化により時期を見直すこともあるでしょう。

 

ライフプランはあくまで「計画」であり、その時々の状況に応じて柔軟に見直すことが大切です。

 

中には、「ライフプランなんて必要ない」と考える人もいるかもしれません。

 

しかし、不確実性の高い現代では、計画を持たないことが、かえって不安やストレスの原因になることもあります。

 

ライフプランを作成することで、先を見越した資金管理やリスクへの備えができ、安心して日々を過ごす土台が整います。

 

そして、家族や友人との大切な時間をより有意義に過ごす準備ができるのではないでしょうか。

 


キャッシュフロー表とは?

キャッシュフロー表は、個人や家庭が自身の収入と支出を分析するための重要な財務ツールです。

 

この表は、収入と支出の状況や貯蓄残高を年ごとに詳細に記録し、経済的な健康状態を常に把握できるようにします。

 

キャッシュフロー表により、適切な資金管理が可能となり、無駄な支出を抑える手助けとなります。

 

また、キャッシュフロー表が単なる経済状態の把握だけでなく、将来の資金計画を立てるために不可欠なツールである点です。

 

将来のライフイベントとキャッシュフローをあわせて見渡し、将来赤字にならないかや貯蓄が順調に増えていくかなど、家計の健全度をチェックすることができます。

 

キャッシュフロー表の最大の目的は、「収入と支出のバランス」や「貯蓄の推移」を明確にし、課題を把握できるようにすることです。

 

どのように収入が使われているのか、無駄な出費がないか、貯蓄が計画通りに増えているかなどを一目で確認できます。

 

キャッシュフロー表では、家賃や住宅ローンの返済、基本生活費、生命保険料、一時的な費用などといった支出を詳細に記録し、収入と比較することで、収支改善の具体策を検討することができます。

 

キャッシュフロー表の活用により、ライフプランの実現に向けた道筋がより明確になり、将来に対する不安の軽減につながるでしょう。

 

一方で、「キャッシュフロー表は単なる収支管理にすぎない」と考える人もいるかもしれません。

 

しかし実際には、キャッシュフロー表を通じて家計の実態を可視化し、資産形成や目標設定に活かすことができます。

 

これにより、必要な貯蓄目標の明確化や、支出削減のヒントを得やすくなるのではないでしょうか。


ライフプランが土台、キャッシュフロー表が財務面からの検証

将来のライフプランを達成するために、キャッシュフロー表は非常に重要なツールとなります。

 

ライフプランは人生全体の方向性を示すものであり、キャッシュフロー表はその方向性を実現するための具体的な財務管理の手段です。

 

ライフプランが重要である理由は、将来に向けた目標や夢を明確にする過程で、教育・結婚・住宅購入・老後の生活など、さまざまな人生のステージを考慮し、長期的な視点で生活全体を設計することができる点にあります。

 

たとえば、「子どもを大学に進学させたい」という目標がある場合、私立大学なのか国公立大学なのかによって必要な資金は大きく異なります。


生命保険文化センターのHPによると、私立大学(文系:自宅)の場合、教育費総額(4年間)は約700万円円程度、国立大学(自宅)であれば約520万円程度になっています。

 

こうした費用を踏まえたうえで、キャッシュフロー表を活用することで、「いつまでに・いくら」準備する必要があるかを具体的に見積もることができ、資金準備の計画を立てる助けになります。

 

つまり、ライフプランが将来の指針である「設計図」だとすれば、キャッシュフロー表はその設計図をもとに現実的な資金計画を立てる「実行計画」となります。

 

もちろん、将来の収入や支出、ライフイベントには不確実な要素も多く含まれますが、現時点で可能な範囲で見通しを立て、必要な資金を準備しておくことが、夢や希望を現実に近づけるための第一歩となるでしょう。


まとめ

ライフプランとは私たちが持つ夢や希望、目標などの実現のための行動計画であり、実現するための人生の設計図でもあります。

 

キャッシュフロー表とは、収支と貯蓄残高を一覧にした表です。

 

将来の夢や希望を叶えるためにも、キャッシュフロー表を作成してみてはどうでしょうか。

 

自分で作成する場合は、Excelで簡単に作れます。

 

また、無料ソフトなどを使って作成すると税金や社会保険料の計算も自動的に行ってくれます。

 

ただ、所得税や住民税の税金知識、健康保険料や介護保険料などの社会保険料の計算過程は理解しておくことが望ましいですので、一度、ご自身で計算することをお勧めします。

 

キャッシュフロー分析の結果、お金が不足する場合は、支出の見直しなど対策を講じる必要があるでしょう。

 

また、資産運用することでマイナス分を補える可能性もあります。

 

ただし、リターンとリスクの関係をしっかり理解したうえでの分散投資が必要でしょう。

 

また、介護や生活に関するさまざまなテーマについて、介護ポストセブンでも取り上げています。こちらの記事もぜひご覧ください。

 

※参考 FP協会 便利ツールで家計をチェック