定年を迎えた年齢がタイミング的には?
終活は何歳から始めるべきなのでしょうか?
いつ何が起こるかわかりませんので、早いに越したことはありません。40代でも、50代でも、早く始めることがいいでしょう。
ただ、現役時代は精神的、時間的にも時間を割くことが難しい場合もあるでしょう。であれば、定年を迎える年齢(例えば、65歳)が、終活を始める良いタイミングかもしれません。
この年代は、リタイア後のライフスタイルを見直す機会でもあり、自分の人生の整理をする重要な時期です。
終活を早めに始めることによって、心の準備が整い、日々の生活に対してもよりポジティブになるメリットがあります。
自分の思いや願いを整理しておくことで、後々のトラブルを避けられます。また、家族にとっては、いざというときに本人の思いや考え方がわかり、大変助かりスムーズにすすめることができます。
エンディングノートなどで家族の負担軽減
例えば、75歳を迎えたAさんは、事前にエンディングノートを作成し、希望する葬儀のスタイルや財産の相続方法、さらには自分の人生を振り返るエピソード等を詳細に書いていたとします。
いざというときには、家族はAさんの書いたエンディングノートをもとにスムーズに手続きを進めることができます。
事前に終活を行っておくことで、残された家族の負担を軽減することができるでしょう。
急な病気や事故で意思表示できないリスクも
一方で、終活に対する先入観から「まだ若いから大丈夫」と考える人もいるかもしれません。
しかし、予測できない事態が起こることもあるため、早めに準備しておくことが重要です。
たとえば、急な病気や事故により意思表示ができなくなるリスクを考えると、早期の準備がどれほど助けになるのかがわかります。
健康寿命を参考にすると、男性は72.68年、女性は75.38年となっています(令和元年)。つまり、それ以降は、介護が必要な期間となります。
【引用】健康寿命とは、健康上の問題で日常生活に制限のない期間の平均であり、国民生活基礎調査(大規模調査)の健康票における「あなたは現在、健康上の問題で日常生活に何か影響がありますか」という質問に「ない」という回答であれば「健康」とし、「ある」という回答を「不健康」として、サリバン法により算出している。
65歳を過ぎて、いまだエンディングノートなどを書いていない、家族に意向を伝えていない人などは、健康寿命を目途にエンディングノートを作成したり、家族に意向を伝えてみたらどうでしょうか。
終活なぜ?
終活をなぜするのでしょうか。また、遅れるとどのようなリスクがあるのでしょうか。
終活をすることによって、本人の生活もポジティブになり、家族もいざというときに負担が軽減され、トラブルも回避でき、本人の希望通りに円滑にすすめることができます。
また、終活を遅らせることにより、生活の質が低下し、予想以上の経済的負担が発生するリスクが高まる可能性があります。
一例として、次のような問題が生じる可能性があり、注意が必要です。
- 遺言書や準備が不十分な場合、遺産相続の相続人間でのトラブルにより、家族間での不和や弁護士費用などの精神的、経済的な負担増
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介護がなった場合、想定もしていなければ、本人の意思がわからないまま望まない介護を選択し、経済的に負担増
- 自身の終末期医療や葬儀の準備が整っていないと、家族が急な決定を迫られることになり、精神的、経済的に負担増
終活をしない、遅らせるメリットは少ない
仮に、「今は元気だから大丈夫」と考える人もいるでしょう。
ただ、突然、事故や病気は襲ってきます。早めに終活に取り組むことにより、万が一の緊急時にも必要な準備が整い、経済的な余裕を確保できるようになります。
終活をしなかったり、終活を遅らせることによる経済的影響は無視できないのではないでしょうか。将来に向けてしっかりと計画を立て、生活の質を一層高めるためにも、早めに準備を始めてみてはどうでっしょうか。
まとめ
終活はできるだけ早い段階、タイミングとしては定年を迎えた65歳くらいからスタートも選択肢の一つになるのではないでしょうか。
終活を始めることによって、心の準備が整い、日々の生活に対してもよりポジティブになるメリットがあります。
また、自分の思いや願いを整理しておくことで、後々のトラブルを避けられます。
さらに家族にとっては、いざというときに本人の思いや考え方がわかり、大変助かりスムーズにすすめることができ、家族の負担も大幅に軽減されるでしょう。