家の整理(断捨離)、いつでもできるので後回しにしている人は多いでしょう。私もそうですが、
- 「めんどくさい」
- 「別に今すぐにする必要はない」
- 「今は仕事で忙しい」
- 「休みくらいゆっくりしたい」など
どうしても、家の片づけは優先順位が下がります。まだ、若い世代であれば、問題ないのでしょうが、シニアと言われる世代になると、家にある物の整理が必要ではないでしょうか。
突然の介護 高齢者夫婦の家の片づけ
私の親のケースですが、母親が脳溢血で倒れ、要介護5となったときに、お医者さんから「自宅で父親が母親をみることができるのか」との質問がありました。
当時、父親もすでに70代後半です。家族会議の結果、自宅での介護ではなく、施設での介護を選択しました。その後、父親は一人暮らしをしていましたが、物忘れや部屋の片づけもしていない等の兆候がありました。
数年後、アルツハイマー型認知症と診断。父親は、一人暮らしは無理となり、ケアハウスに入所することが決まりました。
ここからが大変。家の片づけです。
まさか、今、母親が倒れるとは思ってもいなかったため、自宅の整理などはほとんど手付かずでした。特に、父親は母親に家のことをすべて任せていたため、ほとんどどこに何があるかもわかっていません。母親が元気であれば、必要なものや不必要なものが特定できますが、この判断も含め大変だった記憶があります。
結局は、いつかは家の整理はしなくてはなりません。それが、両親とも亡くなってから遺産整理を行うのか、私の親のように施設をきっかけとして生前整理を行うのか。
家の片づけ 業者選びは慎重に
私の親の場合、親せきにも協力してもらって、必要なものや不要なものを分別していきました。中でも、私が子供だったときに書いた絵や賞状など「こんなものも取ってあるのか」と驚いた次第です。
また、必要なものや不必要なものを分別しているときに、私にとってどうみても不必要だと思って捨てようとしたら、父親がそれは思い出があるから「ダメだ!」と。
なるべく捨てたいと思っている私と、思い出などを大切にしたい親とは価値観が異なることを再認識した瞬間でした。子どもは、少しでも荷物を減らしコストを減らしたい等合理的な判断をしているつもりですが、親はいままでの思い出を手元に置いておきたい等があるのでしょう。
私は、その後、「親の価値観を大切にすることが一番だ」と気づきました。また、業者選びでも気を付けておきたいことがありました。ある業者さんは、他社と比較して非常に安かったのですが、依頼せずに違う業者に決めました。私の判断理由は、その格安な業者さんが不法投棄をしていたら大変だと思ったからです。
不法投棄は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律第16条に「何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない。」と規定されており、法律により禁止されています。また、同25条では、「五年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」と規定されています。業者さんい依頼した人も、責任を問われる可能性があります。まずは、他社に比べて極端に安い業者さんにはその根拠(無許可、不法投棄あどのため格安など)をしっかりと確認してみましょう。
※ご参考 廃棄物の処理及び清掃に関する法律
※ご参考 国民生活センター
不用品回収サービスのトラブル-市区町村から一般廃棄物処理業の許可を受けず、違法に回収を行う事業者に注意!-
※平成15年2月 環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部作成
まとめ
ベストは、親が元気なうちに自分の判断で断捨離することではないでしょうか。家の整理は、どうしても後回しになりがちです。ただし、後回しにした結果、突然倒れた場合は、どうなるのでしょうか。
よく親御さんから「子どもには迷惑をかけたくない」と聞きます。親御さんは、真っ先に、自宅の整理、生前整理を始めてみてはどうでしょう。子どもにとっては何よりも助かのではないでしょうか。