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金利が上昇すると債券価格は?

金利と債券価格

日本経済新聞などを読んでいると次のようなことが書かれています。

「〇日の国内債券市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りは上昇(価格は下落)した。」

→国債の利回り上昇→価格は下落

なぜ、金利が上昇すると債券価格が下落するのでしょうか。

 

債券とは

債券とは、資金調達者が投資家に対して発行する借用証書のようなものです。つまり借金です。

例えば、Aさん(借りる人)がBさん(貸す人)からお金を借りるときには、Bさんは、Aさんに対してどのような条件があれば安心できるでしょうか。

 

Bさんは、Aさんに対していくら借りたい、いつになったら全額返してくれるのか、それとも毎月分割で返してくれるのかなどを聞くでしょう。Bさんはお金をAさんに貸している間、そのお金を自由に使えないのでこの期間に対応する利息も請求するでしょう。

 

 

これらを踏まえてAさんとBさんは契約書を交わすことになります。貸すお金は100万円、期間10年、利息は年1%で毎年年度末に支払い、元本は10年後に一括弁済するなどを決めます。このようなイメージを持って債券について再度、内容を確認しましょう。債券の発行条件のうち、表面利率(クーポンレートとは、額面金額に対して支払われる1年間の利子の割合)、発行価格(額面を100円とした場合の発行時の価格)、償還期限(額面金額100円が償還)などが決められます。

金利が上昇すると債券価格は下落その①

例えば、クーポンレートは1%、期間10年の長期国債が95円で購入した場合の最終利回りはどうなるでしょうか。

1年間でもらえる利子は額面100円×1%で1円です。

 

この国債を95円で購入して10年後に100円で償還されるので、10年間で5円(100円-95円)増えたことになります。1年間では、0.5円(5円÷10年)増えたことになります。

 

1年間あたりではクーポンの1円と0.5円の合計1.5円とみなします。利回りは、この金額1.5円を投資額の95円で割ると0.01578となり、最終利回りは1.578%となります。

 

一方、この国債が3円上がって98円で購入したとします。10年後に100円で償還されるため、2円(100円-98円)増えたことになります。1年間では、0.2円(2円÷10年)増えたことになります。

1年間あたりではクーポンの1円と0.2円の合計1.2円とみなします。この金額を投資額の98円で割ると0.012244となり、最終利回りは1.224%となります。

 

最終利回りは、1.578%から1.224%と低下しています。債券価格は95円から98円に上昇しています。

 

つまり、金利と価格は反対に動くことになります。「金利が上昇すると債券価格は下落し、金利が低下すると、債券価格は上昇」します。

 

金利が上昇すると債券価格は下落その②

計算がめんどくさい人には、例えば、今、1%の債券を持っているとします。ほかの条件はすべて同じで3%の債券が新たに発行された場合、1%の債券を持ち続けるでしょうか。多くの人は、3%の債券を買うのではないでしょうか。その場合、1%の債券を売却することにより、債券価格は下落します。つまり、金利が上昇すると債券価格は下落することになります。

まとめ

債券価格と金利の関係が新聞や報道をよく見たり聞いたりします。金利が上昇すると債券価格は下落し、金利が低下すると、債券価格は上昇します。反対の動きをすることを理解しておきましょう。最近では金利がじわじわと上昇しています。新聞などで今後の動きを注視しましょう。