親に民間医療保険は必要

以前、77歳になる一人暮らしの方(Xさん)との会話の中で、入院した場合の費用が非常に心配であると言われてました。

 

確かに、高齢になればなるほど入院する確率が高く、入院費の負担が気になります。医療保険に加入して備えたほうが良いのか迷っているとのことでした。

 

収入が、年金収入だけですので、支払いのできる範囲内で、医療保険を検討してみるのも一つです。

 

医療保険に加入する前に、絶対に公的な後期高齢者医療制度について理解しておく必要があります。

 

そのうえで、医療保険の加入を検討する必要があります。

 

加入検討するにあたっては、入院給付金日額が少なくても、1回の入院の支払限度日数の長い医療保険(長期入院に備えた医療保険)を検討すべきです。

 

ただし、長期入院に対応する医療保険は保険料が高くなりますので、毎月の支払いが可能かどうかを慎重に検討しましょう。

 

後期高齢者医療保険は75歳以上(一定の障害がある方は65歳以上)の方を対象としています。

 

自己負担の割合は所得に応じて1割または3割負担です。

 

入院費の負担を気にしているXさん(所得区分一般)は、自己負担は1割です。

 

また、自己負担額には上限があります。

 

月の1日から末日までの1ヶ月ごとの自己負担額が、【外来+入院】57600円(過去12か月間に4回以上高額療養費の支給があった場合、4回目以降からは44400円)になります。

 

例えば、Xさんが入院して、1ヶ月の医療費が100万円かかっても、自己負担額は57600円ですみます。

 

ただし、入院時の食費や差額ベット代などは、高額療養費の対象外で全額自己負担(この部分の負担が重い)です

 

食費は1食460円ですので、例えば。10日間の入院であれば、7万円強(差額ベット代は病院の都合でやむを得ず利用する場合等は必要なし)です。

 

 入院に備えるために、例えば、毎月7千円~1万円近くの保険料(1入院60日型)はどうでしょうか。

 

この保険料を毎月貯金しておけば、1年間で短期の入院はカバーできます。

 

高齢になると、入院も長期化していきます(参照:生命保険文化センター)。

 

そのため、長期の入院に対応できる医療保険に加入を検討するか、毎月医療保険に加入したと考え、別口座に貯金しておくといいでしょう。

 

どうしても貯金ができない場合には、強制的に毎月一定額を積み立てる「積立定期預金」等を利用するのも一つの方法です。

 

保険料は、あくまでも支払いのできる範囲内で検討してみてください。

 

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カワムラ行政書士事務所